経験・スキル・興味をブログネタの源泉にする方法
ブログを始めたものの、「次に何を書いて良いか分からない」「ネタが尽きた」と感じることは、多くのブロガー、特に初心者の方が経験する共通の課題です。外部の情報に頼るネタ探しも有効ですが、実はあなた自身の内部にも、無限のネタ源が存在します。それは、あなたの経験、スキル、そして興味・関心です。
この記事では、あなた自身の経験やスキル、日々の興味・関心をブログ記事のネタに繋げるための具体的な方法を解説します。この記事を読むことで、あなた固有の視点から生まれるオリジナリティのある記事を作成するためのヒントを得られるでしょう。
あなたの経験をブログネタに変える視点
私たちは皆、様々な経験を積み重ねながら生きています。仕事での出来事、趣味での学び、日常生活での発見、困難を乗り越えた体験など、一つ一つが記事の種になり得ます。
経験をブログネタとして活用するためには、その経験を「分解」し、読者にとって価値のある情報として再構成する視点が重要です。
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経験の棚卸しを行う
- まず、これまでの人生で経験したことを書き出してみましょう。大きな出来事だけでなく、日々の小さな成功や失敗、気づきも対象です。
- 仕事関連の経験(例:特定の業務を効率化した方法、会議での学び、新しいツールの導入経験)、趣味関連の経験(例:特定のスキル習得の過程、使ってみた商品のレビュー、イベント参加レポート)、日常生活の経験(例:効果のあった節約術、料理の失敗談と改善策、便利な日用品の活用法)など、幅広いジャンルで考えます。
- 特に、あなたが「当たり前」と思っている経験の中に、他の人にとっては新鮮で役立つ情報が隠されていることがあります。
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経験から読者の課題を想定する
- 書き出した経験の中から、他者も同じような状況に直面する可能性があるもの、あるいは他者が知ることで役に立ちそうなものを選びます。
- 例えば、「事務作業で時間がかかっていたタスクを効率化した経験」であれば、「事務作業の効率化に悩む人」が読者ターゲットになります。あなたの経験は、その悩みを解決するためのヒントを提供できます。
- 「新しい趣味を始めた時に苦労したこと」であれば、「これから同じ趣味を始めたい人」が読者ターゲットです。あなたの失敗談や成功談は、彼らの道しるべになります。
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経験を具体的なステップや学びとして整理する
- 選んだ経験について、「何に困ったのか」「どう考え、どう行動したのか」「その結果どうなったのか」「そこから何を学んだのか」を具体的に掘り下げます。
- この掘り下げた内容を、読者が追体験できるよう、あるいは読者が自分でも実践できるよう、具体的なステップやポイントに整理していきます。
- 単なる日記ではなく、「〇〇という問題に対して、△△という方法で解決しました。その手順は□□です」のように、問題提起、解決策、具体的な方法を示す構成にすることで、記事として成立しやすくなります。
あなたのスキルをブログネタに変える視点
あなたが現在持っているスキルや、過去に習得しようと努力したスキルも、貴重なネタ源です。プログラマーやデザイナーのような専門スキルだけでなく、プレゼンテーション能力、情報収集能力、タスク管理能力、コミュニケーションスキルなど、あらゆるスキルが対象となります。
スキルをブログネタにする視点はいくつかあります。
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スキル習得の「過程」を書く
- スキルを「持っている」ことだけでなく、そのスキルをどのようにして習得したのか、という過程自体が記事になります。
- 「初心者が〇〇スキルを習得するためにやったこと」「独学で△△を学ぶ際の落とし穴」「効率的な学習方法」など、スキル習得を目指す読者にとって非常に役立つ情報を提供できます。
- 使った教材、学習時間、モチベーション維持の方法なども含めると、より具体的で共感を呼びやすい記事になります。
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スキルを使った「実践」や「応用」を書く
- 習得したスキルを実際にどのように活用しているのか、その実践例や応用方法を紹介します。
- 例えば、事務職であれば「Excelスキルを使った報告書作成の時短テクニック」「PowerPointで見やすい資料を作るコツ」など、具体的な業務に役立つ情報を提供できます。
- 特定のツールやソフトウェアの使い方を解説する記事も、スキルを活かした記事の一つです。ただし、公式マニュアルの丸写しではなく、あなたが「使ってみて分かったこと」「つまずきやすい点」「独自の工夫」などを加えることで、オリジナリティが生まれます。
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スキルに関する「比較」や「レビュー」を書く
- 特定のスキルに関連する書籍、ツール、オンラインコースなどを比較検討したり、レビューしたりする記事です。
- 「〇〇スキルを学ぶためのおすすめ書籍3選」「有料ツール△△を使ってみた正直な感想」「無料のオンライン講座だけで□□スキルは身につくのか?」など、読者が何かを選択する際の参考になる情報を提供できます。
- あなたが実際に使ったり学んだりした経験に基づいているため、信頼性の高い記事になります。
あなたの興味・関心をブログネタに変える視点
あなたが「好き」なこと、「気になる」こと、「もっと知りたい」と思うことは、継続的なブログ活動において強力なモチベーション源となります。興味・関心に基づいたネタ探しは、楽しみながら続けられる点が最大のメリットです。
興味・関心をブログネタに繋げるためのステップを解説します。
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興味・関心を「見える化」する
- 自分がどんなことに興味があるのか、どんなジャンルに惹かれるのかを意識的に書き出してみましょう。
- 好きな本、映画、音楽、食べ物、場所、人物、最近気になっているニュース、思わず調べてしまうことなど、些細なことでも構いません。メモ帳やスマートフォンのメモ機能、ブログの下書き機能などを活用して、思いついた時に記録しておく習慣をつけると良いでしょう。
- 通勤中や休憩時間、寝る前など、リラックスしている時に「今日気になったこと」「最近よく考えていること」などを振り返る時間を作るのも有効です。
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興味・関心を「深掘り」する
- 書き出した興味・関心の中から、特に掘り下げてみたいテーマを選びます。
- そのテーマについて、さらに詳しく調べてみましょう。関連書籍を読む、インターネットで検索する、関連するニュースを追う、専門家や詳しい人に話を聞く(SNSなどで質問してみる)、実際に体験してみるなど、様々な方法で情報を集め、理解を深めます。
- 深掘りする過程で生まれた疑問点や、新たに発見した驚きなども、記事の重要な要素になります。
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興味・関心を「読者と共有する」視点を持つ
- 深掘りして得られた情報や、それに対するあなた自身の考えを、どのように読者と共有すれば価値が生まれるかを考えます。
- 「〇〇に興味を持ったきっかけ」「△△について調べて分かったこと」「□□を体験して感じたこと」「〜〜に関するニュースを読んで考えたこと」など、あなたの「発見」や「考察」を中心に構成します。
- 読者が「へぇ、そうなんだ」「自分もやってみようかな」と思えるような、新鮮さや共感、行動へのきっかけを与える内容を目指しましょう。
- 例えば、あなたが特定の食品添加物に興味を持ったとします。その添加物について調べ、その機能、使われている食品、安全性に関する議論などを記事にまとめ、「私が〇〇という食品添加物について調べて分かったこと」というタイトルで発信するなどが考えられます。
経験、スキル、興味をブログ記事にするためのステップ
自分の内側からネタの種を見つけたら、それを具体的なブログ記事にするためのステップを踏みます。
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ネタの種から「問い」を設定する
- 見つけたネタの種(経験、スキル、興味)に対して、「このネタで、誰のどんな疑問や悩みに答えられるだろう?」という「問い」を立てます。
- 例えば、「事務作業の効率化経験」なら「事務作業が遅くて困っている人はいないか?どうすれば効率化できるか?」、「Excelスキル」なら「Excelで〇〇をする方法を知りたい人はいないか?」、「特定のニュースに興味を持った」なら「このニュースの背景や影響を知りたい人はいないか?」のように考えます。
- この「問い」が、記事のテーマと読者のニーズを繋ぐ架け橋となります。
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「問い」に対する「答え」を整理する
- 設定した「問い」に対して、あなたの経験、スキル、興味を深掘りして得られた情報の中から「答え」となる要素を整理します。
- 箇条書きにしたり、マインドマップを使ったりして、記事に盛り込みたい情報をまとめます。
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記事構成を作成する
- 導入(読者の悩みに寄り添い、記事を読むメリットを示す)
- 本論(「問い」に対する「答え」を論理的に、具体例を交えながら解説する)
- 結論(内容をまとめ、読者へのメッセージや次の行動を促す)
- という基本的な構成に沿って、整理した情報を当てはめていきます。見出し構成を先に作成すると、記事全体の流れが見えやすくなります。
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執筆と推敲を行う
- 作成した構成に基づいて執筆します。読者にとって分かりやすい言葉遣いを心がけ、具体的なエピソードや事例を積極的に取り入れます。
- 書き終えたら、誤字脱字の確認はもちろん、内容が論理的か、読者の疑問にしっかりと答えられているか、あなたの伝えたいことが明確に伝わるか、という視点で推敲を行います。
ブログ継続のためのヒント:ネタ探しの習慣化と記録
自分の内なるネタ源は、一度掘り起こせば終わりではありません。日々の生活の中でアンテナを高く張り、常に新しい経験や興味を見つけ出す習慣をつけることが、ネタ切れを防ぎ、ブログを継続するための重要な鍵となります。
- 「ネタ帳」をつける: 気になったこと、閃いたアイデア、読者の質問などを書き留める専用のノートやツールを用意しましょう。スマートフォン、PCのメモアプリ、EvernoteやNotionなどの情報管理ツールなど、使いやすいもので構いません。
- インプットの質と量を意識する: 読書、ニュースチェック、SNSでの情報収集、人との会話、新しい体験など、意図的に多様な情報に触れる機会を増やしましょう。新しいインプットは、既存の知識や経験と結びつき、新しいアイデアを生み出すきっかけになります。
- 「なぜ?」を深掘りする: 日常で「なぜこうなっているのだろう?」「どうしてこうなるんだろう?」と感じた疑問を大切にしましょう。その疑問を起点に調べたり考えたりすることが、深みのある記事ネタに繋がります。
まとめ
ブログネタは、遠い場所や特別な情報源だけにあるわけではありません。あなたのこれまでの経験、現在持っているスキル、そしてあなたが心から興味を持てる事柄の中に、たくさんのネタの種が眠っています。
これらの自分自身の内なるネタ源に目を向け、掘り下げ、読者の視点で価値のある情報として再構成する。このプロセスを意識的に行うことで、あなたはあなたにしか書けない、オリジナリティあふれる魅力的なブログ記事を生み出し続けることができるようになります。
ネタ切れの悩みから一歩踏み出し、あなた自身の「ネタ源」を最大限に活用して、ブログ執筆を楽しんでいきましょう。応援しています。